アメリカが相互関税の交渉期限としていたのが8月1日。その直前に、トランプ大統領が、日本をはじめ、約70カ国と地域に対する新しい関税率の大統領令に署名をしました。
署名を前に、勝利宣言です。
アメリカ トランプ大統領
「関税は、アメリカを再び偉大に、そして裕福にしている。1年前、アメリカは死んだ国だったが、いまでは、世界で“最も熱い”国だ。みんな、おめでとう!」
4月、世界一律で10%の関税を課すと同時に国や地域ごとに上乗せすると予告したトランプ大統領。このとき、日本は24%とされていました。その後、25%に。交渉した末、15%に決着しました。この税率は、7日後から適用となります。
林芳正官房長官
「今般の大統領令や、一連の合意により、米国の通商政策に関する不確実性が低下し、米国の通商政策が、我が国経済や、世界経済を下押しするリスクを低下させると考えております」
日本経済の屋台骨である自動車については、すでに27.5%の関税がかけられています。交渉で15%に引き下げられることになりましたが、今回の相互関税とは別のため、引き下げの時期はまだわかっていません。
日米関税交渉を担当 赤沢亮正大臣
「米側が約束したことは、しっかりやってもらうし、こちらが約束したことは、しっかり実行していく。(Q.引き下げの時期のめどは)米側の関税引き下げの見通しについて、この時点で、予断をもってお答えするのは差し控えたい」
この“トランプ関税”。アメリカ国内が“返り血”を浴びているのも事実です。
フォード・モーターは、関税政策でコストがかさみ、約1200億円の打撃を受けたと発表。赤字に転落しました。
ニューヨークにある日系のスーパー。日本から輸入している商品が、多くあります。醤油ボトル1本が約1800円。アボカドは、すでに25%の関税が課され、30%への引き上げが予告されているメキシコからの輸入です。
日系スーパー『さくらや』 恵美武志マネージャー
「アボカドが高くなるから『アボカドをキュウリに替えようか』という話も聞いたりする」
4月に10%の関税が始まっても、卸売価格は、ほとんど上がりませんでしたが、15%となると、上げるところもあるといいます。
日系スーパー『さくらや』 恵美武志マネージャー
「現場の営業マンたちも『どうなるかわからない』と言っている。例えば、ある卸業者は、一律15%上げるところもあれば、利幅が元々あるものは、(利益を)削って、企業努力で、利幅が元々ない商品だけ値上げするという会社もある」
関税という武器で、他国を操ろうとするやり方は、これで終わりではありません。
ブラジルに対しては、合計50%の関税を課す大統領令に署名しました。その理由としたのが、盟友、ボルソナロ前大統領が、大統領選の結果を覆そうとしたとして、裁判にかけられていること。
アメリカ トランプ大統領(7月30日)
「ボルソナロ氏と支持者に対する迫害・脅迫・嫌がらせ・検閲・訴追は、ブラジルの法の支配を揺るがす重大な人権侵害である」
カナダに対しては、すでに発動していた25%の関税を35%に引き上げています。アメリカに流入する麻薬への対策に非協力的なことが理由としました。ただ、カーニー首相が、パレスチナを国家承認する意向を見せたことへの不満も透けて見えます。
アメリカ トランプ大統領(7月31日)
「これでカナダと貿易で合意するのは、難しくなった」
このように言ったかと思えば、その後、こう述べました。
アメリカ トランプ大統領
「(Q.カナダがパレスチナ国家を承認したら交渉は決裂か)彼らの発言は気に入らなかったが、それは彼らの意見だ。決裂の要因にはならない。きょうカナダと話をしていない。電話はあったが様子を見よう」
CNNキャスター リチャード・クエスト氏
「トランプ大統領の目的は1つしかない。 それは“見出し”となるような関税の数字だ。15%や20%。数字はどうでもいい。今後も関税は繰り返し、“外交ツール”として利用されていく。誰がどんな取引に合意しても、意味がない」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2025
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
関税が“外交ツール”に…トランプ大統領“相互関税”大統領令に署名 【報道ステーション】(2025年8月1日)
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