金利と密接な関係にあるのが物価です。円安傾向が続くなか、1日から生活に欠かせない乳製品を中心に1010品目が値上げされます。
■牛乳値上げ エサ高騰…2年で600万円増
手軽に食べられる冷凍食品に、料理に欠かせない調味料。家計に直結する商品の値上げが止まりません。
帝国データバンクによると、1日から1010品目の食品が値上げされます。前の年の同じ月の品目数を上回るのは今年1月以降で8カ月連続となり、統計開始以降、最長を更新しました。
乳製品も一斉に値上げされます。明治は1日の出荷分から、牛乳やヨーグルトなど107品目の出荷価格をおよそ2%からから17%引き上げます。
輸送費が高騰し、生乳の取引価格が上がったことも影響しています。
生産者は次のように話します。
西岡牧場 西岡美千代さん
「(値上げは)ありがたいことですけど、事業を継続する分の利益にはならない」
全国有数の生乳生産地、千葉県四街道市にある牧場では、牛およそ80頭を飼育し、一日に1500リットルの生乳を生産しています。
6月の牛乳1リットルあたりの小売価格は219円(千葉市)。およそ30%がメーカーや小売店の取り分で、生産者に入ってくるのは143円です。収入の9割が餌(えさ)代や人件費などに費やされ、利益はほとんど残りません。
西岡さん
「餌は莫大(ばくだい)にトップで(金がかかる)今、乳量の収入7割使っている。本当は5割くらいに抑えないと経営が回らない」
餌に含まれるトウモロコシや大豆などはほとんどが輸入品のため、円安の影響で値上がりしています。
2022年の年間の餌代はおよそ4200万円でしたが、去年はおよそ4800万円。2年で600万円も増えました。
西岡さん
「(苦しい)一番の大本の原因が円安なので円高に振れれば一番良いけど、それは正直期待できないのかな」
■コメ不足も影響「ここまでとは」
深刻なコメ不足も影響しています。
餌には牛用の飼料米が使われていますが、コメ不足から、飼料米を作っていた農家が食用米を作るように。そのため今年は作付けが減り、飼料米の値段が高くなることが予想されます。
西岡さん
「相場でとれる量がコロコロ変わってしまうと、こっちも安定した経営が組めなくなってしまうから、どんなもんだろうなと思いながら。コメ不足がここまでくるとは思わなかった」
最近は暑さで電気代もかさんでいます。雨のように降り注ぐミストに、大きな送風機。
牛のために24時間稼働させなければいけません。
西岡さん
「どんどん夏が暑くなりすぎて、昔ならこんなミストなくても平気だったのに去年(電気代)70万円の請求が来た時うわーって思って、前は40万円くらいだった。覚悟はしていたけど夏は怖い」
値上げについては複雑な思いもあります。
西岡さん
「消費を促すためにも、なるべく本当は値上げしたくない。例えば(乳価が)10円値上がりしてしまうと、消費者は30円ぐらいの値上げになってしまう。余計手が届かなくなってしまうので、それは厳しいなと思います」
周辺の酪農家が次々に廃業に追い込まれるなか、不安は尽きません。
西岡さん
「メーカーも製造のコストや運搬のガソリン代、人件費、全部上がっているので仕方ないと思うが、できればもう少し値上げ幅を抑えてほしいなとは思います。生乳は今、国産100%の数少ない食料なので、これを残していきたいなというのは私たちの願いかな」
【ニュース】8月も1010品目が値上げ 乳製品トリプルパンチ エサ代高騰「コメ不足ここまでとは」#shorts
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