30日、カムチャツカ半島沖で発生した大地震で、日本各地に津波が観測されました。
1.3メートルの津波が到達した岩手の久慈港。海は穏やかに見えても、まだ各地で影響が続いていました。
北海道・苫小牧港。30日夜、ずっと沖合で待機していたフェリーが入港。予定から19時間、遅れての到着です。
30日、満潮の時間帯に波が岸壁を乗り越えていた北海道・花咲港。一夜明け、閉じられていた防潮堤を開ける作業が行われていました。
ただ、街の直売店では。
マルナカイチ杉山水産 島孝治代表
「朝一番の競りが中断されたり、それで荷物も入ってこない」
震源から遠く離れた和歌山。午前10時45分、一部地域で津波注意報が解除されました。
カキ養殖の現場では、大きな被害が確認されました。
31日早朝の宮城県・気仙沼。漁協と相談して、被害の確認をするために船を出したそうです。
突然、筏同士を結んでいたロープが切れました。
本来、カキの養殖筏は、整然と並べられています。ところが、今回の津波で、いくつも沈んでしまいました。
カネキ水産 小松博文代表
「あの筏の隣、ちょっと白くなって、あそこだけ違うでしょ。(Q.少し白波が立っていますね)あれが津波の名残り。あそこに行ったら、急に流れが速い。筏の方に寄ってくると、筏が急に動き出す」
最寄りの観測ポイントでの潮位は、一夜明けても、大きな動きが見て取れます。
気仙沼のカキは、2010年、チリ沖で起きた地震で津波の被害に遭いました。翌年の東日本大震災でも。
なぜ、カキの筏は、津波に弱いのでしょうか。
小松さんの筏は、1つにつき2トンもの重りで固定しています。
カネキ水産 小松博文代表
「船で引っ張って移動する。簡単には動いてくれないもの。下にある重心の方が強い。いとも簡単にこんなふうに。世の中で津波は、ガバッと来る波のことを考えるけど、波じゃない、海の移動。私たちには何ともできない」
今回の津波で、60ほどある筏の、ほぼすべてに影響が出ているそうです。
カネキ水産 小松博文代表
「海水温が高すぎて、カキが、今年50%死んじゃった。また津波が来ちゃったので。皆さん、もうがっくりしちゃって。パワーが出ませんね」
31日午後4時半過ぎ、宮城県の津波注意報が解除されました。
カネキ水産 小松博文代表
「(Q.解除されたが)またすぐに来るのではないかと。筏を直しました、その後、すぐにまた来る。どうしようと。私たちは、チリ地震津波から東日本大震災、また来るのではというトラウマにずっと駆られている」
◆30日に発生したカムチャツカ半島付近での地震。各地で被害が出ました。
三重県では30日、58歳女性が、車で避難中に道路脇の崖下に転落し、亡くなりました。
また、北海道では、80代男性が避難所で転倒し、腰を骨折する重傷。軽傷は11人です。
ほかにも、伊達市では30日、避難中の車2台が衝突事故を起こし、3人が骨折などの疑い、1歳の女の子が軽傷を負っています。
宮崎県でも1人が軽傷。熱中症での搬送者は11人となっています。
30日は、一時、21都道県・200万人以上に避難指示が出ました。多いところでは、北海道で最大3万5000人以上、
岩手県では、最大で5000人以上が避難をしました。
◆避難をめぐって、見えてきた課題もあります。避難所・避難生活学会代表理事の水谷嘉浩さんに聞きました。
水谷さんは、課題として、渋滞対策や暑さ対策を挙げています。
水谷さんは、渋滞対策について「住んでいる地域の避難所に、実際に一度行ってみて、“どんな場所にあるか”を知っておいてほしい。例えば、徒歩や自転車でも移動可能なことがわかれば、災害時の交通量減少につながる」といいます。
そして今回、実際に避難された方の多くが直面したのが暑さです。
避難所に指定されている公立の小中学校の体育館などにおける空調の設置率は、23.7%と3割に満たない状況。今回、多くの人が避難した北海道や東北を見ると、北海道で3.8%、岩手で0.9%となっています。
水谷さんは「体育館にはエアコンがなくても、教室は比較的、設備が整っている。空き教室の利用も検討するべき。エアコンの設置が進んでいない地域でも、国や自治体が率先して推進していくべき」と指摘します。
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
「また来るのでは…トラウマに」カキ養殖筏壊れ…高水温に追い打ち 津波の影響続く【報道ステーション】(2025年7月31日)
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