宮城県の鳴子ダムの貯水率が0%になりました。『貯水率0%』は、1994年以来、31年ぶりです。
一見すると、水は残っているように見えますが、あちこちでダム湖の底があらわに。斜面も、土の部分が広範囲で露出しています。
鳴子ダム管理所 小嶋光博所長
「きょうの朝3時時点で、貯水率が0%になった。正面の土が出ている部分があるが、例年であれば見えていない。1週間ほど前から見えていた」
『貯水率0%』というのは、利用できる水の限界を示す“最低水位”を下回っているということ。今月1日の時点で84.3%だった鳴子ダムの貯水率は、1カ月も経たない間にゼロになりました。
県内では、猛暑に加え、雨の少ない状態が続いています。
今月、鳴子ダムで観測された総雨量は30.7ミリ。過去30年間で最も少なく、去年の20分の1以下です。
こうしたなか、29日、通常は行わない“最低水位以下の水”の放流が行われました。
鳴子ダムの下流に広がる大崎平野は、日本有数の米どころ。
いまは、出穂期と呼ばれるイネが穂を出す時期。特に多くの水が必要になるため、こうした緊急的な措置に踏み切っているのです。
鳴子ダム管理所 小嶋光博所長
「いま流している水の少し下には、砂がたまっているが、下流に流すときに少しだけ濁りが生じる場合がある。水質的には問題ない」
今後2週間ほどは放流を行う予定だといいますが、残っている水には限りがあり、いつまで続けることができるかわかりません。
大崎市で45年にわたりコメ作りを行っている大友學さん。
鳴子ダムの水を使い、『ササニシキ』や『ひとめぼれ』などを育てています。
鳴子ダムの水不足を受け、周辺では、時間を区切って順番に水を引く“番水”が始まっていました。
田んぼでは、午後4時~6時までの1日2時間だけポンプを動かし、水を使うことができます。
大友學さん
「いまの時間は、バルブを開ければ、水が出るはず。(普段は)もっと勢いよく出るが、こんな程度しか出ない、めいっぱい開けても。ここから噴き出すぐらい出ないと、田んぼ全体にいかない」
出穂期は、特に、コメ作りにとって重要な時期だといいます。
大友學さん
「『出穂』『開花』花が咲く時期に水がないということは、これからの稲に対して、生育の進み具合とか、もちろん収量にも関わってくる。この渇水、干ばつですよね。渇水というより、そういった天気です、今年は。(Q.いま一番、願うものは)上からの“天水”でしょうね、雨水。台風9号が来ているようだが、どのくらいの雨量になるのか。あまりに多すぎるのも困るが、ある程度の水がないと難しい」
もっと下流の地域では、番水すらできないほどの深刻な状態のところもあるそうです。
貯水率が0%となった鳴子ダムだけでなく、周辺のダムも平年に比べ、水の量は少ない状態。水不足は、今後も続きそうです。
影響は、コメ以外の農作物にも。
東松島市にある農園では、モモの生育に遅れが出て、去年より2週間ほど収穫時期が後ろ倒しに。このまま雨が降らなければ、取れる量も1割から2割ほど減ってしまうそうです。
奥松島果樹生産組合 尾形善久組合長
「雨が少ないのが1番ではないか。1回でも雨が降れば、ガラッとまた違う。雨を待っているんですよ。いつ降るかわかんないけどね」
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
穂が出る時期“致命的な水不足”…“米どころ”宮城・鳴子ダムの貯水率0%に【報道ステーション】(2025年7月29日)
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