選挙のトレンド、つまり全体の傾向が最も現われやすいとされているのが、32ある定員1の1人区です。自民党が接戦に持ち込まれるところが目立っていて、その象徴的な1つが宮崎選挙区です。自民党が連戦連勝してきた保守王国で何が起きているのか。取材してきました。
“王国”の異変は初日から。
立憲民主党 野田佳彦代表
「なぜ宮崎県を第1声で選んだのか。保守の岩盤が非常に厚いところです。でも今回、事前の調査をやってみると一番、1人区で勝負になっているのは、この宮崎県の山内さんです。だから宮崎からうねりを起こして、西から日本全国に攻勢を強めていきたい」
“勝てる候補”として白羽の矢が立ったのが、県議会議員を務めていた山内佳菜子候補(44)。おととしの県議選ではトップ当選でした。
立憲民主党・新人 山内佳菜子候補
「保守王国と言われた宮崎から故郷の未来を、故郷の集合体である日本の未来を一緒に明るく作ってまいりましょう」
前回、2022年の参院選では自民に約5万票差をつけられ敗北した立憲。ただ、国民と共産の候補に入った票を合わせるとほぼ互角でした。そして今回、国民や共産は候補を出さず山内候補に一本化しました。党は連日のように幹部を送り込んでテコ入れ。14日は幹事長経験者の西村衆院議員が応援に入りました。
立憲民主党 西村智奈美元幹事長
「女性の国会議員をぜひ送り出していただきたい」
これまで女性の参議院議員が誕生したことのない宮崎。今度こそはと力を込めます。
立憲民主党・新人 山内佳菜子候補
「物価高対策、農業政策の転換。宮崎だからこそ、山内佳菜子は皆さんと共に訴えていかなければならないが、、皆さんいかがでしょうか」
(Q.手応えは)
「日に日に皆さんからの期待感、変えてほしいという怒りのような声もたくさんいただいています。批判だけではなくて、しっかり私たちの思い、私たちの政策を持っているということを、今回の参院選では皆様に訴えさせていただいています」
逆風の中を進むのは、自民党・現職の長峯誠候補(55)。いわゆる裏金議員の1人です。連立を組む公明党からの推薦は得られませんでした。その戦いは“岩盤”が崩れないようにする徹底した組織戦。
自民党 石破茂総裁
「最後に言うことを先に言います。スマホをお持ちの方、宮崎県内、このスマホで電話番号を出して『長峯頼む』というお声を本当にお願いします。おかけください」
自民党・現職 長峯誠候補
「私たちが心配しているのは秋です。秋の新米が出てきた時にコメが暴落するのではないか。大変危惧しています」
コメの値段を下げるため、様々な手を打ってきた石破政権。しかしそれは、長峯候補の重要な支持基盤である農家にとって必ずしもメリットのある政策ではありません。演説では農家に寄り添った対策を取ると繰り返し訴えました。
自民党・現職 長峯誠候補
「安い方が良い安い方が良いという雰囲気があるが、生産者が再生産できる、希望をもって農業に取り組める価格じゃないと、結局は持続可能ではない。そういったことが起こらないように、我々は対策を取っていきたい」
一方、大票田の宮崎市。演説を聞いていた長年の自民党支持者も今回は迷っていました。
有権者
(Q.参政党が『日本人ファースト』を掲げて保守的な主張をしているが関心は)
「全く新しい政党で非常に関心はある」
長峯候補が警戒するのはSNS上での戦いです。
自民党・現職 長峯誠候補
(Q.参政党の躍進。選挙戦を戦って支持層・票が流れている感覚は)
「非自民がいっているのか、自民層がいっているのか分析はお任せするが、SNSが選挙において大変重要な要素になっているのは、参政党の躍進から非常に強く感じている」
その参政党から立候補したのは、トレーニングジムを経営する滋井邦晃候補(43)。ボランティアのスタッフが選挙戦を支えます。
参政党 神谷宗幣代表
「1、2、参政党!この宮崎県の人口減少で今の宮崎守れると思いますか。守れないでしょ。今のままだったら」
滋井候補が今、力を入れているのが、自身の主張を丁寧に説明するためのミニ集会。
参政党・新人 滋井邦晃候補
「女性の社会進出だと、今ものすごく賛美するような風潮が出てますけども、全ての女性の方が社会進出して、子育てよりも仕事となってしまったら、この国誰が守るんですか?誰がつないでいくんですか?無理なんですよ。役割があるんです。男性と女性と。当たり前のことですよね。でもね、こういった発言が今、切り取られています。子どもを産み育てるということは最も尊い仕事です。私たち参政党はそこを全面的にバックアップする政策として、今回の少子化対策の政策を掲げています。皆さんいかがですか?」
もっとも、こうした主張には賛否が渦巻くことも。
参政党・新人 滋井邦晃候補
(Q.働きたい女性がむしろ差別を受けていると受け止めるのでは)
「ないと思います。働きたいという女性の選択肢を排除するつもりは一切ありません。ただ、子育てに専念したいという方々の選択肢もしっかりと支援していかないと、国家の基盤が成り立たない」
集まった人たちに支持する理由を聞きました。
養鶏場経営(30代)
「堂々と“日本人ファースト”を言えるからですね。日本が豊かになれば、本当によその国でご飯を食べられてない子どもたちとか助けてあげられるじゃないですか。日本が」
宮崎選挙区にはこのほか、NHK党・新人の北川哲平候補(44)が立候補しています。
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
自民党“保守王国”で異変…揺らぐ保守票 参院選・宮崎選挙区【報道ステーション】(2025年7月15日)
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