大学卒業の経歴は嘘だと指摘されている、静岡県伊東市の田久保真紀市長が7日に記者会見を行い、大学は除籍になったが卒業証書自体は持っていると述べました。この矛盾した事態に、市長は検察に上申書を出して真実を調べてもらうとする一方、混乱の責任を取っていったん市長を辞職し、改めて市長選に立候補する意向を示しました。
■“本物の卒業証書”検察で捜査へ
伊東市 田久保真紀市長
「このたびは私の学歴に関する問題でたくさんの市民の方々、そして関係者の方々、皆様方に大変ご迷惑をおかけしました。そのことにつきまして、まずは改めまして深くおわび申し上げたいと思います。本当に申し訳ございませんでした」
10秒以上、頭を下げた田久保真紀市長。
伊東市 田久保真紀市長
「私は地検に上申したのち、必要な手続きを終えたら速やかに辞任を致したいと考えています。一度そういった形で辞任をして、自分の進退を決めたのちに、改めまして市民のご判断を仰ぐために再度、市長選挙に立候補したいと考えています」
田久保市長は除籍されていたことは認めたものの、卒業証書も受けとっていたと主張しました。
伊東市 田久保真紀市長
「『これは本物である』私はそう思っているという言葉をいくら重ねても、それ以上の物にはならない。それだったら勇気のいることだが、捜査対象として地検に提出して、地検に判断を仰ぎたいと考え、この決断に至った」
本物だとは言うものの、会見で見せることはしませんでした。これについては、証拠保全のため弁護士の金庫に保管されていると説明しました。
福島正洋弁護士
「そもそも除籍になった理由がよく分からない。まず在籍証明書を見ているのですけれども、それは4年間通っていて、4年生を卒業する年の3月31日に除籍になっているわけです。目の前に卒業証書と在籍証明書、4年間の証明書があるという事実は間違いない。それは私が保管している」
検察に提出する書類の準備に10~14日ほどかかるとしています。
■「辞職勧告決議」全会一致で可決
午前7時45分。自宅から出てきた田久保市長。問いかけには無言で去りました。ここから市長の長い一日が始まります。
登庁後に会ったのは市の労働組合です。
市の労働組合
「苦情を受け付ける部署の職員は通常業務が遂行できず、疲弊しきっており、精神的負担は計り知れません。市民をはじめ職員に対しても速やかな謝罪を求めます。市長である前に、人としての態度があるのでは」
伊東市 田久保真紀市長
「色々ご迷惑おかけして申し訳ございません」
市によると、これまで市に寄せられた意見などは合わせて1100件以上。8割ほどが苦情でした。
議会でも厳しい追及が待っていました。
重岡秀子市議
「市長選挙で田久保候補の当選を願った1人として、学歴詐称疑惑に対する市長の対応は残念でなりません。クリーンな政治を求めるためには、まず市長自らの疑惑に対しても、クリーンで透明性のある事実を示して釈明すべき」
強い調査権限がある百条委員会の設置を決定。辞職勧告決議も全会一致で可決されました。
■発端の“怪文書”と“チラ見書類”
同じころ、告発状を提出したのは伊東市の建設会社社長らです。
刑事告発 伊東市の建設会社 山口喜廣社長
「私ら市民としては、しっかり白黒をはっきりしてもらおうということで、今回こういうふうな形になりました」
議会や市民らが指摘しているのは主に4つ。市長が怪文書と断定したことが“公益通報者保護法違反”にあたるというものや、選挙活動中にマスコミに対して学歴の公表に合意していた点が、公職選挙法上の“虚偽事項の公表罪”にあたる可能性が極めて高いとする点などです。
こうした指摘に田久保市長は先週、弁護士同席で会見を開き、経歴の詐称を否定。公職選挙法上の問題もないと説明しています。
そもそも田久保氏は2019年、市議会議員として初当選。2期目の途中で図書館建設の是非をめぐる現職との一騎打ちに勝利し、市長に就任しました。ただ、その就任を知らせる広報誌で「平成4年 東洋大学法学部卒業」としていました。
これに異を唱える形で市議全員に郵送されたのが、差出人不明の文章でした。
市議全員に届いた手紙
「東洋大学卒ってなんだ!彼女は中退どころか、私は除籍であったと記憶している 議会に真実の追及を求める!」
“卒業”なのか“除籍”なのか。議会側が書類の確認を求めた際には……。
伊東市議会 中島弘道議長
「サッと出されて、サッと目がいったら、スッと引かれて。『えー見えないよ』ってもう1回とサッとされる。チラ見です」
あの時見せたのは何だったのか。7日に開かれた会見では……。
伊東市 田久保真紀市長
「チラッと見せただけだとか、私の方はそのようなことは全くなく、しっかり見せたつもりでおりました。このような不確定なやり取りを続けること自体が、これ以上は市民は望んでないと判断しますので、そういった解決ではなくて、しっかりとした解決。その最もふさわしい所に結論を委ねたいと考えております」
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
伊東市長「辞職し再び立候補」“本物の卒業証書”検察で捜査へ…学歴詐称疑惑で会見【報道ステーション】(2025年7月7日)
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