マダニが媒介する感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」に、関東で初めてとみられる飼いネコの感染が確認されたという。厚生労働省はネコから人に感染するケースもあるとして、注意を呼び掛けている。
■ヒトに感染すれば死亡も
マダニを通じてウイルスに感染するSFTS。先月、茨城県内で飼いネコの感染が確認されたことが分かった。
朝日新聞によると、関東でペットの感染が判明するのは初めてとみられるという。
さらに三重県では、感染したネコの治療にあたっていた獣医師が死亡するという事例も起きた。感染していた疑いがあるという。
SFTSウイルスとネコの関係性について、ダニの生態の研究を行う国立環境研究所の五箇公一氏に話を聞いた。
「一言でいうならば、ネコがとにかく感受性が高く、重症化するリスクが非常に高い」
動物の中でも、ネコが特に発症しやすく、重症化しやすいという。
「免疫機能そのものに動物間で差があって、あるいは(同じ)動物の中でも個体差があって、発症の事例は違ってくる。基本的にSFTSウイルスに関しては非常に新しいウイルスなので、まだよく分かっていないというふうに思います」
国立感染症研究所によると、ヒトに感染し発症した場合、およそ3割が死に至るという。
日本獣医師会は、三重県獣医師会からの報告を受けて12日付で各都道府県の獣医師会に、診療時の留意事項などについて注意喚起したという。
茨城と三重の事例が発生したのは、どちらも4月から5月。動物の活動が活発になる春から夏にかけて、SFTSウイルスに感染する危険性が高くなると、五箇氏は指摘する。
「シカやイノシシといった野生動物がマダニの宿主として、動物自体の分布が今すごく広がってきている。山から平野部へと降りてきているなかで、マダニをさらに街中に広げているだろう」
社会問題となっている外来種のアライグマやキョンもマダニを街中へ運んでいるのではないかとして、調査が進められているという。
「環境が変わってしまったことによって、考えられなかったようなマダニの感染症というのを、やはり留意しなくてはならない」
■ヒトに感染も…対策は
マダニが媒介するウイルスが原因で感染するSFTSについて詳しく見ていく。
厚生労働省によると、SFTSに感染し発症すると、白血球・血小板が減少、発熱や倦怠(けんたい)感、頭痛などの症状が出て、その後は嘔吐(おうと)、下痢、腹痛などの症状が出ることが多いという。
ほとんどの場合、解熱鎮痛剤などの投与で回復するそうだが、高齢者や基礎疾患がある人の場合、急性脳症や心機能障害などの併発し死亡した事例も報告されているという。
ウイルスの増殖を抑える治療薬「ファビピラビル」が去年6月に承認され、重症化を防ぐことができるということだ。
そして厚生労働省によると、SFTSに感染したネコから飼い主が感染する事例が複数報告されているという。ネコが感染すると、唾液などの体液中に大量のウイルスが含まれるようになるそうで、飼い主がネコにかまれたことが原因でSFTSに感染した事例もあるという。
今のところ、屋内のみで飼育されているネコから、人がSFTSに感染した事例は報告されていないという。ネコが外に出る際の対策としては、マダニよけの薬を動物病院で処方してもらうことも有効だということだ。
感染予防として、ネコに高熱の症状が出るなど体調の変化に気が付いたら、マスクや手袋を着用するなどの感染対策を行い、動物病院に連れていくよう呼び掛けている。
また、行楽シーズンのこの時期は、山登りの途中でマダニに刺されることが多いということで、肌を露出しない服装を徹底するよう厚生労働省は呼び掛けている。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年6月24日放送分より)
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
マダニ媒介する感染症「SFTS」 感染したネコが関東で初確認 ヒトに感染すれば死亡も【ワイド!スクランブル】(2025年6月24日)
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