小泉進次郎農水大臣が、2021年産と2020年産の備蓄米合わせて20万トンを随意契約で追加で放出する方針を明らかにした。2020年産米の店頭販売価格は5キロ1700円程度になるとみられている。
■各地で続く「備蓄米フィーバー」
10日朝、仙台駅に停車中の新幹線に大量に運び込まれる段ボール箱。箱の中身は備蓄米だ。
宮城県内で精米された備蓄米が、東京駅での販売のため新幹線に積み込まれている。
新幹線で備蓄米を運ぶのは、仙台に本社があるアイリスオーヤマ。随意契約で入手した2022年産の備蓄米5キロ100袋を東京駅に運び、事前予約制で販売した。
購入した人
「自分が食べてるのも今2キロで2000円ですから。これ5キロで2000円ですからね。安いので。早速研いで、ちょっと水多めに(炊いて)食べてみます」
北海道の江別市では、備蓄米をドライブスルーで販売するなど各地で「備蓄米フィーバー」が続く。
購入した人
「助かりますよ、やっぱり。いくら探しても他のスーパーではないですからね、今」
こうしたなか、小泉農水大臣は10日、追加で備蓄米を放出すると発表した。
「需要があれば無制限で出すと申し上げておりましたので、新たに(令和)3年産10万トン、2年産10万トンの計20万トンを売り渡すことといたします」
今回追加で放出されるのは、2021年産のいわゆる「古古古米」10万トンと、2020年産の「古古古古米」10万トンの、合わせて20万トン。古古古古米の放出は今回が初めてとなる。
21年産の10万トンと、前回、中小の小売業者向けとして放出を予定していた6万トンのうち、まだ買い手が付いていない2万トンについては11日午前10時から受け付けを始める予定だ。
「手をこまねいていたら、どんどん外国産米が棚を占めるのは、これは民間独自の動きでも出ているわけですから、我々が今なんとかして国産米離れ、そして消費者のコメ離れを防ぐと。こういった思いでやっている」
また小泉大臣は、備蓄米の転売を禁止する措置を検討していることを明らかにした。
「安価なコメを安定的に供給するためにも、転売対策は重要です。必要とする方に、備蓄米をしっかりと提供したいと。この思いからであります」
凶作や震災などの災害に備えて100万トンを目安にコメを備蓄している日本政府。今回の放出で、政府備蓄米はおよそ11万トンまで減少することになるが…。
「過去の事例を考えますと、東日本大震災で4万トン、熊本地震で90トン。こういったことがありますので、十分対応できる水準だと思います」
備蓄米が随意契約で次々と安く放出されていく。
備蓄米を購入した人
「(Q.安く買えるのはいかがですか?)うれしいです、助かります」
「助かりますよね。いつまで続くのか分からないですけど、早く新しいおコメが安くなれば一番ですけど」
■養鶏場懸念「お先真っ暗」
備蓄米の放出を歓迎する声が上がる一方、反発の声も聞かれた。
「今年は備蓄米に取り組まない。普通の主食米の方を増やすということで、出荷予定契約を出しました」
こう話すのは、8年前から生産の一部を備蓄米に回しているコメ農家の鈴木昭栄さん。コメ不足だった去年は、例年の2倍となるおよそ21.6トンを国に納めた。
「(銘柄米と比べ)1俵につき7000円ぐらいの差がついている。(去年までは)7000円ぐらいの赤字でも備蓄米を出していた」
採算度外視で、国が万一の時のためにと備蓄米を納めてきた鈴木さん。しかし、コメの値段が高騰し、備蓄米との金額差が大きいことから、今年は備蓄米を納めないことに決めたという。
「古米、古古米、古古古米まで放出してますから。そうなって本当に万が一、有事があったらどうするんだろうって。協力したいとは思いますけど、国自体がこの後の備蓄米をどうするか全然話していないから。こんな状態では(備蓄米は)出せないなというのが本音ですね」
新米が出回る秋以降、毎年およそ20万トンのコメを買い入れ、備蓄している日本政府。保管期間の5年を過ぎたコメは飼料用などとして売却している。
そうした備蓄米を飼料に使って、ニワトリを育てる養鶏場からも不安の声が上がる。
関東の養鶏場関係者
「(Q.(飼料の)価格に影響するか?)なっちゃうよね。今のところはまだ影響は出てこないけど、やっぱり安いものが入ってこないと…」
飼料用のコメと、輸入したトウモロコシをニワトリの餌(えさ)に使っているというこの養鶏場。円安による輸入トウモロコシの価格高騰に加え、備蓄米が入らないことによって今後、餌代がさらに高騰するのではないかと懸念しているという。
「人間の主食が第一だもんな。利益考えたらお先真っ暗だよ」
生産農家などの一部から懸念も出ている備蓄米の放出。
小泉農水大臣
「緊急事態での異例の手段ですから、やれば批判もあるし、やらなければ批判もあるし。最終的には責任を負って、結果責任と説明責任を負うのが政治の仕事ですから。そういった覚悟でやっています」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年6月11日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
「お先真っ暗」養鶏場懸念「備蓄米に取り組まない」コメ農家反発 古古古古米を放出へ【羽鳥慎一モーニングショー】(2025年6月11日)
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