東京・板橋区にあるマンションの住民が、家賃を月7万2500円から19万円に値上げすると、中国人のオーナーから突然通告されました。9日に国会でこの問題が取り上げられると、このマンションに新たな動きがありました。
■家賃突然値上げ 無届け民泊も
ことの発端は、今年1月、板橋駅から徒歩3分のマンションの住民に届いた1枚の書面でした。
オーナーからの通知
「近年公共料金をはじめ諸物価の上昇に伴い、諸費用が増加してまいりました。やむを得ず値上げせざるを得ない状況となりました」
突然の「家賃値上げ」の通知。その金額は…。
マンションの住民(50代)
「7万2500円が私の場合は19万円に値上げという通知だった。これを見まして、当然みんな驚いたわけですよ」
今まで、ひと月7万2500円だった家賃を、8月から2.6倍以上の19万円に値上げするというのです。
マンションの住民
「これ一体どうなっているんだと、冗談じゃないかと、誰かのいたずらじゃないかと、デマじゃないかと」
住民は弁護士などに相談し、値上げを拒否する内容証明を送るなどしましたが、何の返信もないといいます。なぜ突然、2.6倍を超える値上げを通知してきたのでしょうか。
マンションの住民
「我々が知らないうちに、マンションの所有権が移って、そこで我々、やっと事態がどうなっているんだか気がついたんですよ」
値上げ通知が来る直前に、マンションの所有者が変更されていたことが判明。新たなオーナーは中国人で、住所は中国遼寧省でした。
その後、マンションにはさらなる異変が起きました。
マンションの住民
「大きな荷物、キャリーバッグをガラガラ引きずった人たちが入ってくるようになったんです」
住民が撮影した映像には、大きな荷物を持った男女がマンションの一室を訪れると、中国語で宿泊についてやりとりする様子が映っていました。
女性
「中国人ですか?」
男性
「はい」
女性
「チェックインですか?」
男性
「はい、きょうです」
女性
「あとでカギをボックスに入れておきますから、パスワードご存じですよね」
マンションの住民
「どうもこれ民泊に違いない。でも、無届けなんです」
観光客向けの民泊情報サイトでは、このマンションの1室が1泊2万5000円ほどで貸し出されていました。しかし板橋区に確認すると、民泊を行うために必要な届け出がされていませんでした。
住民によると、マンションの空室2部屋が民泊として使用されていたといいます。
住民とオーナー側とのやり取りの音声には。
住民
「民泊やるなら届け出をして、役所に」
オーナー側
「あ、え?多分これ手続きやってますでしょ」
住民
「してないよ!」
オーナー側
「してない?え?」
住民
「それは手続きしないとダメだよ!」
オーナー側
「これ私の専門ではない」
■国会でも議論「厳格に対応」
さらに、こんなトラブルも起きています。
最上階(7階)に住む70代女性
「(Q.大丈夫?)痛いよ足が」
「(Q.ゆっくりね、気をつけて)ひざが割れそう。はーちょっと待って」
5月中旬、オーナーがマンションのエレベーターを突如、使用停止に。住民はマンション外側に設置された、非常階段の使用を強いられていました。
この問題は9日、国会でも取り上げられました。
自民党 片山さつき参院決算委員長
「東京の板橋区の中古マンションを中国に住所登記されている人物が購入し、家賃の相場の2、3倍の値上げ、3割の人が退去させられ、ついに先日7階にお住まいの70代の女性にエレベーター停止強行で追い出しをかけている実例が地上波テレビで広く報道され、皆ショックを受けております」
これについて、石破茂総理大臣は次のように述べました。
「秩序ある共生社会を実現するためにルールを守る外国人を受け入れる、ルールを守らない外国人には厳格に対応いたして参ります」
ルールを守らない外国人には厳格に対応することを表明。さらに。
「違法民泊の疑いがある事案に対する調査取り締まりを徹底します。不動産の利用等に関する我が国のルールや相談窓口を周知、これに取り組んで参ります」
「住んでいる人たちが不当に不利益を被ることがないように対策は徹底をいたします」
■“故障”エレベーターが国会翌日作動
国会答弁が行われた翌日の10日、マンションにはある変化が起きました。
5月中旬にオーナーが停止させたエレベーターが、突如、使用可能に。一安心かと思いきや…。
マンションの住民
「業者の人が何かエレベーターをやってれば気がつくはずなんですよ。全く誰も気がつかない、だから業者来てないんだろうな」
使用停止を通知する書類には、扉の部品が破損していて、修理には6カ月かかると書かれていました。住民によると、エレベーターの工事は行われていないといいますが、国会答弁が行われた翌日、突然、使用可能になりました。
マンションの住民
「途中で止まったらどうしようって」
「怖くて乗れないんですよ」
オーナーが変わる前は、およそ20世帯が住んでいたマンション。度重なるトラブルで5世帯がすでに退去しました。高齢の住民にとって、引っ越しは大きな負担です。
マンションの住民
「(値上げと民泊の影響で)ご夫婦そろってなんですが、逃げるように引っ越されましたね」
「お二人でこの辺の(家を)探してもどこも貸してくれない、どこ行っていいか分からないっておっしゃってました」
こちらの男性は、先週マンションを引き払い実家へと戻ったといいます。
先週退去した男性
「(値上げされた金額を)払わなくてもいいであろうということは分かったんですが、こういったことをするオーナーのところに住み続けるのは難しい。オーナーに家賃を払うこと自体、僕はすごく嫌でしょうがないです」
さらにこんなトラブルも起きています。
先月退去した女性
「敷金および日割り家賃はちゃんと返ってきてないです」
先月、マンションを退去した女性。オーナー側から、先月中に敷金などを返金すると言われていましたが、いまだに返金されていないといいます。
「特に何もなければ住み続ける予定があったので、私は出て行く必要はなかったわけですね。追い出されたという形には、私は受け取っております」
■“家賃爆上げ”撤回も…住民不信
一連のトラブルについて7日に中国人オーナーに話を聞くと、次のように話しました。
「日本に長期滞在しているわけではなく、香港などで不動産投資をしていた。それらの場所では、家賃を2.5倍に値上げすることは普通のことです。マンションをきれいにして、良い環境を住民に提供するためです」
香港などでは、家賃の大幅な値上げは珍しくないと話すオーナーですが…。
「住民の反発が大きいと聞いたので、家賃の値上げをやめます」
住民からの声を受け、値上げを撤回すると発言。9日にも通知を出すと明言しました。
民泊に関しては…。
「民泊をするつもりはありません。厳しく調査し完全にやめさせます」
オーナーはマンションの一室が民泊として使われていたことを知らなかったといいます。
値上げ撤回の発言を受けて、マンションの住民はこう話します。
「何も来てないものね、書面みたいなものが。全く信用ができてない」
「オーナーが中国人だから嫌だったわけじゃないんですよ。外国人の方だって中国人の方でも構わないんですよ。日本のルールを守ってくれるなら、仲良くできる相手だったら仲良くしたいんです」
9日にも通知を出すと言っていたものの、現時点で、値上げ撤回の通知は来ていないといいます。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年6月11日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
家賃7万円→19万円に爆上げ問題 国会で議論「厳格に対応」 オーナー撤回も住民不信【羽鳥慎一モーニングショー】(2025年6月11日)
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