野田佳彦氏が代表を務める立憲民主党は、「人口減少問題」をどのように捉えているのでしょうか。玉川徹氏が直撃しました。
■野田代表 人口減少危機の処方箋は?
玉川氏
「実は人口減少はものすごい勢いで進んでいく可能性が高いです。大体あと20年ぐらいで1億人を切ってしまいます。今、1億2000万人以上いますから、わずか20年で日本の人口が6分の1消えてしまうということになります」
「そうすると、さまざまな問題が出てきます。まず一つは、人口が減れば働く人が減るということです。2040年、今から15年後には、なんと1100万人の労働力が不足するんじゃないかといわれています。これは、あらゆるところで不足します。介護の現場やエッセンシャルワーカーだけでなく、あらゆるところで減る。そうなれば、当然ながら一人ひとりが今と同じ分だけ働けば、人口が減った分だけGDP(国内総生産)が減ります。経済力が落ちることで、税収も減るということです」
「例えば、消費が減れば消費税率が同じであれば消費税収も減ってしまうわけです。あらゆる面で大きな影響が出てきますが、政治の世界、特に国政の世界、各政党はそれに対してどのくらいの危機感を持っているのか。さらに、危機感があるのであれば、どんな処方箋(せん)があるのか聞いていきます」
玉川氏
「人口が減ればさまざまな問題があるんですけども、まず立憲民主党としてこの人口減少の問題というのはどういう問題として捉えていますか」
野田代表
「元々静かなる有事と言われていましたけども、人口がどんどん減っていく。一方で、高齢世代は長生きできるようになるということは、例えば社会保障を考えていっても、支える世代がどんどん少なくなっていくということは、どんどん苦しい社会になっていくということだと思いますし、人手不足の問題も深刻になってきていますよね。もう現実に起こっていますけども、それがもっとこれから厳しくなっていくという時代だと思います」
玉川氏
「人口減少問題に対して、どのような処方箋を御党としてはお持ちかということをお伺いしたい」
野田代表
「少子化社会そのものの問題に、まずは当面の問題に突き当たりますけれども、いわゆる婚活アプリみたいな対症療法じゃなくて、おそらく雇用とか賃金とかが最大のテーマで、暮らしていけるのか、働いていけるのか、希望すれば結婚できる、希望すれば子どもを作れるという環境整備をしないと少子化に歯止めが掛からない限り、ずっと人口減少のままいってしまうと思うので、そこに光を当てていくという政策をやらないといけない」
■労働人口の減少…「外国人に支えてもらう」
「労働人口の減少」についてはどのように考えているのでしょうか。
玉川氏
「実際に人がいなくなって(労働人口が)足りなくなるがどうしますか」
野田代表
「必要な分野においては、外国人の方にも来ていただいて、今はちょっと領域が限られていましたけれども、幅広く支えてもらうような構造にしていかないと、最低限の色んなサービスが行き届かなくなっていくだろうと思います。今の看護とか介護の分野など、部分的には入れたりしていますけれど、それでもやっぱりまだまだ足りない状況ですが、もっと幅広に人材を確保していくということをやっていかないと、日本がワークしないと色んな仕事回っていかなくなると思います」
玉川氏
「日本は移民を積極的に受け入れるというかじを切るということでよろしいですか」
野田代表
「方向性としては日本人だけで色んなことを賄っていくことはできないと思いますので、順次やっぱり(外国人を)入れていくという形、入ってきていただくという感じだと思う。ただやり方が難しいと思うのは、例えば特定の国の人たち、民族の人たちだけが集まってしまって、その地域とトラブルが起こるということがよくあるじゃないですか。そこをうまく分散をしながら満遍なく来ていただくようなことができるかどうか」
■介護「月額1万円の待遇改善」
「介護」についてはどのように考えているのでしょうか。
玉川氏
「介護の担い手が今以上に減っていく、どうしますか」
野田代表
「今我々は議員立法で、介護とか障害者福祉とか、保育の現場で働く人たちのために、まだ大きな前進ではありませんけども、月額1万円、年額12万円、待遇改善するということなどを含めて法案を提出しています」
玉川氏
「賃金の上昇を伴う待遇改善だと思うんですけど、ということは介護にかかっている費用も今以上に増えるということになりますね。そうなると財源をどうするんだと」
野田代表
「我々は消費税を充てるということで決断させていきましたが、それを支えていく財源をしっかりと維持しながら、やっぱりこれをおろそかにしちゃいけないと思います」
■消費税「食料品1~2年間ゼロ」
「消費税」についてはどのように考えているのでしょうか。
玉川氏
「今、消費税というお話が出たんですけど、立憲民主党としては消費税はどうしますか」
野田代表
「消費税率の食料品をゼロにする。今8%をゼロにするということが効果的だろうと思う。ただ、時限的であって期限と財源を示しながら、社会保障に穴が開かないように、赤字国債に頼らないようにという責任ある減税と打ち出していますので、その先に給付付き税額控除といって1人当たり2万円の給付金を一律に出そうと」
玉川氏
「短期的な消費税減税の財源は、どういうものになるんですか」
野田代表
「食料品の問題でやっていますけど、これを0%にすると国の減収5兆円ぐらいになる。1年間で5兆円です。5兆円についてはですね、外為特会の剰余金というのが、ほぼ毎年1兆円以上発生していますので、そういうものを使うとか、2月の段階で基金(国の基金)の積みすぎが7.8兆円ありました」
「外為特会」とは外国為替相場を安定させるために設けられた「外国為替資金特別会計」のこと。毎年、外貨資産の運用収入などにより1兆円以上の剰余金が発生しています。
他にも、立憲民主党の試算では、単年度の予算計上が難しい特定の事業のために積み立てている国の基金に7.8兆円の「積み過ぎ」があり、野田氏はこれらを財源にすれば、食料品の消費税率をゼロにできると主張。減税期間は1年~2年としています。
野田代表
「『1回決めた税金は変えられない』という国を変えなければいけないと思っている。雨が降れば傘をさす。雨がやめば傘をたたむぐらいの税財政の運営をしながらも、野放図なことはやめようということは注意深くやっていかなければいけない」
玉川氏
「そうすると、消費税は今回下げたとしても必ず上げると」
野田代表
「期限が来たら戻すということをしようと思っています」
玉川氏
「『1回下げたら上げられないんじゃないか』と言う方が結構いるんですけど」
野田代表
「そこにチャレンジをしたい。だから法律で期限を決めるんです。後ろを決める。責任ある減税と言っていますけど、減税はやっぱり、減税か給付は今、物価高の時にやらなければいけないと思いますので」
■人口減少を見据えた「異次元の人への投資」
経済政策については…。
玉川氏
「これからの20年間で1億人を切るかもしれない。ということは、当然ながら消費も減る。ということは、GDPも小さくなってしまうかもしれない。経済をどうしますか?」
野田代表
「マイナスにはならないような成長の中で、どうやって成熟した社会を作っていくかというような落ち着いた国に、どうするかだと思いますね。人口が減っていくわけですから、生産性が高くなればそれをカバーができると思いますので。だとすると、どんどん少なくなっていく働く人たちに対して、リスキリング(学び直し)含めて、人への投資は逆に少ない人たちに対して厚くしていかないと、その生産性につながらないと思いますね。そういう工夫は、それこそ異次元の人への投資になるかもしれません。というようなお金の使い方をしていくことが、生産性を上げるという方法につながると思います」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年6月6日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
玉川徹が立憲・野田佳彦代表に聞く“人口減少の処方箋”「雇用・賃金が最大のテーマ」【羽鳥慎一モーニングショー】(2025年6月6日)
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