政府の推計では、日本の人口は23年後に1億人を下回ると予想されています。また、人口減少対策総合研究所の河合雅司理事長は、今のペースで減少し続けると18年後に1億人を切ると予想しています。
いずれにせよ20年前後で、日本の人口は1億人を切ると予想され、今の日本の人口の6分の1が消えることになります。
そうなると、日本にどのようなことが起きるでしょうか。
まず、労働人口が減ります。リクルートワークスの試算では、2040年に1100万人の労働人口が不足するとされています。
人が足りなくなると、経済成長がなければGDP(国内総生産)が減ることも考えられます。またGDPが減ると、同じ税率なら消費税による税収も減ります。
では税収が減った場合、社会保障はどうやって支えていくのでしょうか。さまざまな問題が起きることが予想されるなか、政治の世界では何か備えはあるのでしょうか。
そこで、日本の人口減少に危機感を持つ玉川徹氏が各政党にインタビュー。今回は、国民民主党・玉木雄一郎代表に、どのような危機感を持っているのか、そして“処方箋”はあるのかを聞きました。
■玉木代表、出生数と「一番相関してるのは…」
玉木雄一郎氏が代表を務める国民民主党は、「人口減少問題」をどのように捉えているのでしょうか。
玉川氏
「人口はどうしても減っていくと。これに対して、御党でどのような処方箋をお持ちかということをうかがいたい」
玉木代表
「母親の数自体も、もうすでに減り始めているので。このトレンドをですね、(人口減少を)止めることは、そう簡単ではないということはあります。そこを、少なくとも子どもを持ちたいと思える人が持てるようにする。あるいは希望する子どもの数を持てるようにするというのは、最低限やらなきゃいけないことです」
「じゃあ出生数というのは、一体何に相関してるのかということを調べた時によく言われるのが、ファミリー向けの家庭向け支出を増やしたら、それで(人口が)増えるんだというようなこともあって(支出を)増やしてきた経緯もあるんですけど。子ども手当を増やしましょうだけではね、(人口は)増えていかない。もちろんこれは必要だと思います。必要条件だとは思いますが、十分条件じゃない」
「じゃあ、何が一番子どもが生まれる数に相関してるのかなって言って、我々調べてですね、これは国会でも調べてもらったらですね、一番相関してるのは、相関係数0.93になったのは、実は実質賃金指数なんです。当たり前なんですけど、稼げなくなって手取りが少ない、給料が少ないとなると、結婚も躊躇(ちゅうちょ)するし、子どもを生み育てることも例えば第1子までで、第2子、3子あきらめようということになるので。実は一番出生数とも関連のある、この賃金上昇。特に手取りがきちんと増えるような現役世代向けの支援をしっかりやる」
■社会保障は…“能力に応じた負担”が必要
「社会保障」については、どのように考えているのでしょうか。
玉川氏
「社会保障に限っても、労働力が足りないという問題だけじゃなくて、財政の問題も当然あるわけです。これをどうしますか」
玉木代表
「社会保障負担を全部若い人だけに頼るって仕組みは、限界が来るのかなと。なのでまずは、その年齢ではなくて能力に応じた負担ということに。やっぱり負担と受給の関係を大きくまず変えることが必要」
玉川氏
「能力というのは、経済力ということですね」
玉木代表
「そうです、負担能力。払えるって人も払ってもらう。その意味では、ちょっと言いにくいんですけど、75歳以上の後期高齢者の医療の窓口負担についてはですね、今原則1割になっていて、ちょっと申し訳ないんですけど、後期高齢者医療制度の窓口負担は原則2割にさせていただいて、現役並みの所得のある方、資産も含めて把握させていただいて、その方については払える能力ある方は申し訳ないけど3割払っていただいて、その分ちょっと現役の皆さんの負担を下げてもらう」
「もう一つはですね、なんでもかんでも公的保険に入れちゃうと、ちょっとさすがにパンクして持たなくなってきてるので、だから、ある種万人に効くような薬とか医療については公的保険でいいんですけど、小さなリスクに対応するものですね、ビタミン剤とかそういったものは逆にちょっと保険から外すとか。医療マーケット全体は縮まないようにしつつ、特に若い人に負担していただく社会保険料の増加を抑えていくことが、大事じゃないかなと思いますね」
■日本の介護技術、人との接し方は「資産」
では、「介護」については、どう考えているのでしょうか。
玉川氏
「介護、今でも足りない。なおさら人も減っていくから、なおさら足りなくなる可能性がある。担い手が減っていくということについてはどうしますか」
玉木代表
「介護の分野にも外国の方が入ってきていただいているので、そういった連携はね、もっと進めたらいいと思います。日本の介護の技術とか、そういった人との接し方というのは、これ自体がすごく資産だし、ある種ビジネスモデルなので。アジアの諸国もこれから高齢化していきますからね。日本の介護のシステムとか対応をアジアに広げていく。介護の分野は、アジアの中でね、そういった人の行き来ができるようにしていくというのは、これからも避けられないのかなと思いますね」
玉川氏
「それは移民ということになりますか」
玉木代表
「政府はなかなか移民と認めない。認めないが故に、何の問題が生じているかというと、共生政策は全部、地方に投げているわけですね。だから、やるんだったらちゃんと国の関与を明確にして、予算をつける、人もつける」
■景気に合わせて…消費税率を変えられる枠組みとは?
「消費税」については、どう考えているのだろうか。
玉川氏
「社会保障の主要な財源になっているのが消費税。消費税、御党としては、どういうふうにこれからしていきますか」
玉木代表
「経済が著しく悪化した時、特に消費が減退する時、消費税の税率を調整することによって、特にGDPの6割を占める個人消費を支えるような財政政策のツールとして使えないかというのが、私たちの提案です」
「これやろうとすると、日本の場合は、税率の上げ下げは一回一回全部国会を通さなきゃいけないです。その都度、内閣が潰れるだなんだかんだってなるので、バンド、幅ですね。例えば5%から10%の範囲ですよというのは法律を通して、その中である程度景気調整として、国会に認めていただいた幅の中で何%にするかは、政省令で決められるというようなまずは枠組みを作って。柔軟に景気に合わせて消費税率を変えられるような。そういう枠組みを作ろうというのが、私たちの考えです」
消費減税の財源には、国債発行や税収の上振れ分などを充てるとしています。
■「ものづくり」から「投資立国」へ
そして「経済政策」については…。
玉川氏
「人口が減っていることは変わりないわけですね。縮んでいったら経済も縮んでいく。それでいいのか。ここはどうしますか」
玉木代表
「人数が減って小さくなっていったとしてもですね、経済的豊かさ、特に1人あたりの豊かさはむしろ増加させるべきだし、増加させることは可能だと思うんです」
玉川氏
「可能、それはどうすれば」
玉木代表
「ものづくり日本っていうイメージが結構ありましたけど、ただ同時に、国家として、個人として、投資立国にしていくと。お金に働いていただくっていうことも結構大事だと思っていて。この投資から得ていく、そういった収益をうまく消費に回すとか、経済の活性化に回していくような経済構造の転換ということも大事だと思いますね」
玉川氏
「日本の中に、需要が減っていくわけですけども、日本以外の所に需要を求めたらいいんじゃないかという話もあるんですね」
玉木代表
「それは、あり得ると思います。円安ですから、勝負はできるようになっているので。製造物、要は工業製品のみならず、食料品も含めて輸出で稼いでいくというのは、一つの国内マーケットが一定程度縮むということで、前提で考えればですね。アジアのマーケットも、まだまだ開拓の余地はありますから。戦略的に行くのは十分可能性がある」
「その意味で、実はやったらいいなと思っているのは、これからの若い日本の子どもたちの教育なんですけど、やっぱり英語も大事なんですけど、アジアの言語をですね、特に発展してこれから市場となるインドネシアとかですね、そういった言語を小さいうちから選択制で学ぶような機会が私はあってもいいと思うし、色んな言語を操りながらですね、世界をまたにかける日本人の若者が出てきたら、(人口が)減ったとしても、すごい活力が生まれると思うんですよね」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年6月3日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
国民・玉木雄一郎代表「現役世代の手取り増」人口減少危機の“処方箋” 玉川徹が取材【羽鳥慎一モーニングショー】(2025年6月3日)
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