▽“過去最悪”でも「経済再開」マレーシア
日本に先駆け制限緩和に踏み切った国があります。
(クアラルンプール在住 中田彩さん)「一時はロックダウンで街の中にはほとんど人の姿が見られませんでしたが、今では徐々に経済活動が再開され、たくさんの人が行き交っています」
日本と同じ程度の人が2回目のワクチン接種を終えたマレーシア。今月10日、首都圏でロックダウンを解除し経済活動を再開させています。
実は、マレーシアでは6月以降、感染者が急増。死者数も、過去最多を更新しています。
(市民)「もちろん心配です、まだ感染者数が多いので。経済が再開したからといって気を抜いたら大変なことになる。」
“過去最悪の感染拡大”の真っ最中になぜ経済を再開させたのでしょうか?
(中田彩さん)「今は飲食店の営業も再開し、アルコールの提供も許可されています」
レストラン内での食事が許可されましたが利用はワクチンを接種した人に限られ、座席の数も通常の50%に制限されています。
▽“ワクチンパス”で濃厚接触者を追跡
さらに、観光も再開されています。
マレーシア有数のリゾート地・ランカウイ島では、3日前に観光が解禁されましたが、これもワクチンを接種した人に限られます。
予約が殺到し、この週末、満室になっているホテルもあるといいます。
レストラン経営者「とても興奮していてうれしいです。ようやくお客様を迎えることができます」
(中田彩さん)「実際このワクチンパスポートがないと、どこにも行けなくなってきてるので、他の選択肢がないという。自由のためには(ワクチンを)受けるしかないっていうこともあります」
ショッピングモールの入り口では・・・
店員「そこでスキャンしてください」
QRコードをかざして読み込ませ、店員が“ワクチンパスポートを確認します。
(中田彩さん)「このように入店の際にはワクチンパスポートを見せることが必要になります」
これが中田さんの電子化されたワクチンパスポート。この政府が開発したアプリにはワクチン情報だけではなく濃厚接触者を追跡する機能も一元化されています。
▽PCR検査も徹底・・・人間以外にも
幅広いPCR検査や徹底した接触者の追跡を行っているマレーシア。
野生動物公園ではコロナに感染した職員と濃厚接触したオランウータンの検査まで実施しています。
(サバ州野生動物局 セン・ネイサン博士)「大人のオランウータンは人間の大人よりはるかに力が強いです。1頭につき4、5人がかりで押さえ付けなければなりませんでした。オランウータンも怒っていたかもしれません」
マレーシア政府が、感染拡大の真っ最中に経済再開に踏み切った背景には、ロックダウンによる強烈な“経済の落ち込み”があったと現地ジャーナリストはいいます。
(現地ジャーナリスト アズラン・ベグリさん)
「マレーシアは厳しい対応(ロックダウン)をしていても、コロナの感染者数も減らないし、それだったら厳しい条件の中でも、せめて経済活動を再開してほしい。やってみましょうよという声の方が大きかった」
しかし、経済と感染対策の両立を目指した前首相は過去最悪の感染拡大を招いたとして就任からわずか1年数カ月で辞任しました。
(市民)「政府の対策にはうんざりしています。2カ月たっても感染者数は減ってないし」
ワクチン接種の推進などコロナ対策を担っていた人物が新たに首相に就任しましたが、先行きは不透明なままです。
(アズラン・ベグリさん)「今の政府が変わっても同じ内閣だったので、そんなに極端なことはできないところもある。難しいんですよね、(経済と感染対策を)両立させるのは。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
オランウータンもPCR検査マレーシアのコロナ対策(2021年9月19日)
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