日本航空は、今年3月までの1年間の決算を発表し、最終的な損益は過去最大2866億円の赤字でした。経営破綻後、2012年に再上場して以来、初めての赤字です。先週、決算発表したANAホールディングスも、4046億円の過去最大の赤字でした。
今年のゴールデンウイークの利用者数が、コロナが流行する前の2019年と比べて、日本航空、全日空ともに3割程度に留まったことがわかりました。日本航空は、「不透明な需要動向に柔軟かつ迅速に対応し、あらゆる手段で収益改善に努める」としています。
◆『WIRED』日本版編集長・松島倫明さんに聞きます。
人類が移動したい、旅行したいという欲求は太古から変わりません。ワクチンが行き渡れば、旅行する人々は戻ってくると思いますが、その一方で、足元では大きな変化が起きています。それが「ミラーワールド」というデジタル空間の新たな世界です。ミラーワールドというのは、リアルな都市や場所と全く同じ世界がデジタル上にあってリアルな世界と鏡合わせになっているものです。日本でも国土交通省が東京をはじめとしたいくつかの都市をデジタルデータで再現するという新しい取り組みを始めています。このデータを利用することで、ミラーワールド上で人々が出会ったり、買い物をしたり、旅行をしたり、仕事をすることができるわけです。移動ができなかったこの1年間で、世界中の人たちがこのミラーワールドに向かっていきました。こうした技術を活用することで、日々の生活や旅行においても、本当は“移動しなくてもできること”と、これは“移動しないとできないこと”の線引きが改めて始まっています。デジタルデータによる「複製」は、すでに音楽の世界で起きていることです。本来は“リアル”で聞くものだった音楽ですが、いまは、データやCDなど音楽の“複製”を誰もが楽しんでいます。しかしだからこそ誰もが音楽にふれる機会をもち、フェスやライブなどリアルの価値が上がったとも言えます。これと同じようなことが、いまミラーワールドによって都市が複製されることでおこっていて、“リアルな都市の価値”は今後さらに上がると思います。結果的に実際に旅行をすることの価値ももっと上がってくるはずです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
JAL過去最大赤字・・・旅行の未来“ミラーワールド”(2021年5月7日)
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