大雨や高潮など、災害発生のおそれがあるときに、気象台から出される注意報や警報。気象庁は、5月下旬から「新しい防災気象情報」の運用を始めると発表しました。これにより、注意報と警報が大きく変わることになります。
新しい防災気象情報には、警報や注意報の前に「レベルと数字」がつけられます。例え
ば「レベル4土砂災害危険警報」は、土砂災害の危険度が高まっていて、危険な場所から
全員避難する避難指示に相当するような気象状況になっているという情報になります。現在、気象台は災害が起きるおそれがあると予想される場合に「注意報」。危険性が高まり、重大な被害をもたらすおそれがあるときは「警報」。さらに事態が悪化し、重大災害の起こるおそれが著しく大きい場合は「特別警報」を発表します。
そして気象台が出す警報や注意報を元に、各市町村から発令されるのが「避難情報」です。災害が起きるおそれによって、「取るべき行動」を5段階の「警戒レベル」に分けて示しています。気象庁が実施したアンケート調査では、避難情報と気象警報や注意報との関係がわかりにくいなど、改善を求める声が寄せられました。気象庁は4年前から専門家らを集め、改善を考える検討会を開いてきました。その検討会で座長を務めた、京都大学防災研究所の矢守克也教授に話を聞きました。
(Q.新しい防災気象情報の運用を検討したきっかけは?)
矢守教授
「ゲリラ豪雨や、増えた土砂災害に応じて、”建て増し”をしたんですけど、全体としては防災気象情報が非常に複雑でわかりにくいものになった。もう何が何だかわからないと思う人が増えてきて、整理し直すという方針になった」
そこで導入されたのが、警報や注意報の前についた「レベルと数字」。
「避難指示」などの避難情報と同様に、警報や注意報を示すことで統一感をはかり、わかりやすくしました。しかし、なぜ数字だったのでしょうか。
矢守教授
「同じ災害情報で、地震の揺れの大きさを示す『震度』。これを知らない人はほとんどいないと思う」
(Q. 新しい情報が定着まで、ある程度時間がかかるのでは?)
矢守教授
「今までの反省は、『コロコロと制度を変えすぎた』ことです。少し不具合があっても、しばらくこの仕組みで頑張ってみようというのも、私は大事だと思う」
また、矢守教授は「『キキクル』をチェックする癖をつけてほしい」といいます。
「キキクル」とは、土砂災害や洪水災害の危険度を地図上で視覚的に知ることができ、
気象庁のHPで確認することができます。地図上で表示されている色が、それぞれの警戒レ
ベルを表しています。
今いるところに警報が発表されたら、まず「キキクル」を確認し、市町村からの避難情報に注意するようにしてください。
5月から大きく変わる「気象警報・注意報」 新たな防災気象情報は5段階の“警戒レベル” 取るべき行動がわかりやすく【専門家解説】
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