攻撃の応酬が止まらない、イランとイスラエル・アメリカ。トランプ大統領は「戦闘はまもなく終結する」としているものの、長期化の懸念は濃くなるばかりです。
イスラエルは、これまで標的としていたイランの軍事施設に加え、淡水化施設や石油貯蔵施設など、ライフラインやエネルギー施設も標的にし始めました。
このような事もあり、ここ数日で原油価格が急騰しています。
■石油貯蔵施設攻撃でアメリカとイスラエルの間に亀裂?
イラン・テヘランにある石油貯蔵施設を7日、イスラエル軍が攻撃しました。イスラエル軍は、これらの燃料施設について、イラン政府が軍を含む様々な利用者に燃料を供給するために使用していたとしています。攻撃に関してイスラエル軍は、アメリカ軍に事前に通知していたとアメリカのアクシオスが報じています。
ただアメリカ軍は、この攻撃の規模の広さに驚いていて、石油貯蔵施設を攻撃することによって、エネルギー価格の更なる高騰を懸念しています。イスラエル政府関係者によると、アメリカからイスラエルに対し、「なんてことをしてくれたんだ」というメールが送られたということです。
この攻撃について慶應義塾大学法学部の錦田愛子教授は、「イスラエル側は石油貯蔵施設について、イランの経済基盤なので初めからターゲットにしていた。ただ事前にアメリカに通知するなどの口実をいくつか設けている。それは、アメリカとの協調行動が乱れるのを避けたいという思いから」と話しています。
ノンフィクションライター・石戸諭さん
「アメリカの国内世論でイラン攻撃に賛成しているのは約3分の1。一方、イスラエルのユダヤ人に限っては9割近くが賛成しています。つまりイスラエル側が前のめりになっている。アメリカ側は、これ以上の展開でアメリカ軍兵士が犠牲になることがあれば、ますます反戦世論が高まっていくわけで、この亀裂は当然のこと」
■経産省が原油備蓄の放出準備を指示
原油価格の高騰を受け、G7=主要7カ国がオンラインで緊急会談を行い、石油備蓄の協調放出など必要な措置を取ることで一致しました。片山財務大臣は「G7で世界のエネルギー供給を支える措置・対応が一致した。非常に大きな成果だ」と評価しています。
経済産業省は国内10カ所の備蓄基地に対し、石油の放出準備を行うよう指示しました。ただあくまでも準備です。ちなみに日本には原油備蓄が合計254日分(国家備蓄146日分、民間備蓄101日分、産油国共同備蓄7日分)あるということです。
ノンフィクションライター・石戸諭さん
「3月19日に日米首脳会談があり、高市総理のアメリカ訪問が予定されていますが、そこで安易な約束、つまりホルムズ海峡で何かあったときにアメリカ軍と自衛隊が共同作戦をしようという話があっても、安易に乗るべきではないと思います。それよりも今回の作戦の‟出口”をしっかり聞いておくべきです。ホルムズ海峡の安全をどう確保していくのかについても、作戦を始めた方に責任がありますから、終結させる責任もアメリカにかかっているところが大きい。トランプ大統領自体が最大のリスク要因だと思いながら、日本がとるべき対応を探ってきてほしいと思います」
(『newsおかえり』3月10日放送)
アメリカ「なんてことをしてくれたんだ!」 イランの石油貯蔵施設への攻撃 アメリカとイスラエルの間に亀裂? 広がる原油価格への影響
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