育児と仕事の両立を目指す人にとって、悩みの一つが「勤務時間」です。そんな中、ユニークな取り組みを始めた企業を取材しました。
保険会社の明治安田生命。ここ事務オペレーション部では125人が働いています。
(澤田さん)
「(Q.どんな業務を?)解約・積み立て配当金・貸し金などの支払い系と、期日の年金・満期・お祝い金を担当しています」
澤田悠衣さんは、4人の子どもを育てるお母さんです。1年前に育休から復職し、現在午前9時から午後4時の時短勤務で働いています。澤田さんには時短勤務ならではのこんな悩みが…
(澤田さん)
「業務としてきょう残業っぽいなと分かるときは後ろ髪を引かれながら、周囲のサポートもあって午後4時で帰らせてもらっています」
明治安田生命が行った社内のアンケートには、時短勤務者から“時間に制約がある働き方を理解してほしい”という声が多くあったといいます。
そこで先月から始まったのは、時短勤務ではない社員に時短勤務を体験してもらう取り組みです。全員が帰りやすい雰囲気や長時間労働の見直しにつなげていく狙いです。
その名も「かえるリレー」。体験する人のパソコンの上には札が置かれています。この取り組みでは、1週間ずつリレー形式で時短勤務を経験するというもので、体験する人は事前にシフトで決められています。
体験する30人は勤務時間は午前9時~午後4時、午前10時から午後5時から選べて、業務の持ち出しはもちろん禁止となっています。実は「かえるリレー」の「かえる」には、蛙が「陸」と「水」両方の生活が可能であるように「ワーク」と「ライフ」の両方を充実させるという意味がこめられています。
体験した一人、村上透さん。小学1年生の子どもがいるお父さんです。普段は定時の午前9時から午後5時まで働き、時々残業もしています。タイムリミットがある時短勤務ならではの大変さを知ったといいます。
(村上さん)
「効率的に仕事をしないと終わらないので大変だなと感じました。会議とか打ち合わせとか事前に分かっているところは調整がつくんですけど、急な連絡とかはやはり周りの方に負担というかサポートしてもらって帰ることができました」
また、勤務時間が1時間短くなったことで時間の使い方にも「ある変化」が…
(村上さん)
「自己啓発の時間に使ったりとか自由な時間が増えたかなと感じています。スポーツジムに行ったり健康に気を使ったりしています」
この部署をとりまとめる渡邉さん。自分自身も時短勤務を経験し、意識が変化したといいます。
(渡邉さん)
「時短勤務というのは頭では分かっていたと思うが、実際にやってみると執務時間が少なくて苦労しながら一日の業務を終えるというのを肌で感じたことが第一印象。そもそも今やっている業務も、もっと効率よくできるんじゃないかなという所にみんなの意識がいったというのが一番大きいかなと思います」
さらに、働き方の選択肢が増えたということも大きいといいます。
(渡邉さん)
「時短勤務って育児が中心に思いますが、介護・病気の治療しながらとかいろんな時短がある。さまざまな立場の人が気兼ねなく働ける場所を作るというのは『かえるリレー』は一つのきっかけだったと思うし、今制約ない人も自分もそちら側なるかもしれないということで理解が深まった」
現在は、社内の一部のみで実施していますが、来年度から全国105カ所の支社などでも広げていくということです。
(「newsおかえり」2025年12月12日放送分より)
職場のみんなで時短勤務を疑似体験 働き方改革のヒントに 明治安田生命の取り組み
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