コメの価格の高止まりが続いていて、小売価格は5kgあたり5000円に近い水準となっています。
こうしたなか、政府は全国の自治体に「重点支援地方交付金」の拡充を決めました。
自治体が交付金を使って「おこめ券」を買い、市民に配ることを目論んでいます。
ただ、交付金の使い道は自由で、「おこめ券」を配付するかどうかは各自治体の判断に委ねられています。
大阪府内では、「おこめ券」を配布しないと決めた自治体もあり、国の経済対策としての費用対効果が問われています。
コメの高騰対策のポイントについて、流通経済研究所の折笠俊輔主任研究員の解説です。
■「国の経済対策はいつも事務負担がのしかかる」 大阪府内で「配る」はわずか2自治体
ABCテレビが大阪府内全ての自治体に取材したところ、交付金を「おこめ券」に充てる方針なのは、2日時点で豊中市と太子町の2自治体のみでした。
ほとんどは「検討中」や「未定」でした。
中には、配付しないという自治体もあります。
交野市の山本景市長は「交野市は鈴木農林水産大臣の露骨なお米券への誘導には屈しません」とSNSに投稿。
配付に必要な手数料などがかさむとして、給食無償化など別メニューの支援策を検討していると表明しました。
箕面市も同様に「おこめ券」以外の対策の検討を進めています。
(箕面市 原田亮市長)「なるべく額面通りの金額を、手数料がなるべくかからないような形で対応を考えています。国の経済対策はいつも事務負担がのしかかってくるんですよね」
箕面市では交野市と同様、事務負担を理由に「おこめ券」の配付はしない方針で、ギフトカードやクオカードを配る対応を検討しているということです。
■手数料12%は高い? そもそも「おこめ券」とは
コメの卸売業界団体、全米販が発行する「おこめ券」は、1枚500円で売られ、440円分を購入できます。
差額の60円は手数料で、印刷代や配送費、利益などが乗せられています。
折笠主任研究員:額面に対し購入できる額が12%減るので、額面通り使える商品券がほとんどの中で、「おこめ券」は高いという感じはします。手数料がこれだけ高いと使い勝手が良いというのは難しいかもしれません。
■大阪府で「配る」自治体はわずか2つ 配布は「短期的な策」と専門家
大阪府下の43自治体に「おこめ券」を配るかどうかを尋ねたところ、配る予定だったのは2自治体、配らない予定は5自治体、検討中・未定は36自治体でした。
「配る」と回答した豊中市は「もともと自治体で『おこめ券』を配布する予定にしていた。その『おこめ券』に国からの交付金を充てる」との考えです。
一方、「配らない」とした箕面市は「『おこめ券』は事務費が高く、コールセンターの設置等追加コストもかかる。住民が幅広く使える他の策を模索中」との見方を示しました。
折笠主任研究員は、「おこめ券」にはメリットとデメリットがあると指摘します。
メリットは、現金と違って貯蓄に回りにくく、経済効果に繋がりやすい。
また、独自のクーポンなどのノウハウのない自治体は導入しやすいという点も挙げます。
デメリットはやはり手数料の高さです。
折笠主任研究員:「重点支援地方交付金」のうち食料品の上昇分に充てられるのが4000億円といわれています。その4000億円を全世帯に配るとなると、1世帯当たりは2000円から3000円の配布という計算になります。
これだと、米の購入量はおそらく変わらないため、コメ価格にもおそらく影響ありません。
短期的な策として物価高に苦しむ家計への補助という社会福祉的な施策としては成立しますが、根本的な米価対策にはならないでしょう。
2000円~3000円分では5キロくらいしか買えないので、1カ月くらいで消費して終わってしまいます。
国には、長期的な米価対策を講じることも求められていると思います。
手数料12%の「おこめ券」は費用対効果悪い経済対策か 「配布しない」と表明する自治体も 大阪府内で「配る」はわずか2自治体 高騰続く米価に政府の対策は妥当? 専門家解説
カテゴリ一覧
スポーツ
ニュース
音楽
ラーニング
趣味
グルメ
ガールズ
ゲーム
ギャンブル・宝くじ
エンタメ
アニメ・漫画
どうぶつ